知識情報
知識グラフ解析
疾患・薬剤・遺伝子の関係を知識グラフとして学習します。Graph Attention Autoencoder(GATE)により、まだ報告されていない関係を探します。
新規性
AI-Native Drug Exploration
AI創薬プラットフォーム RePhaIND® と AIエージェントを組み合わせ、開発が止まった候補物質に新たな適応症を探します。
01背景
製薬企業には、戦略変更などで開発が止まった良質な候補物質が眠っています。これに新たな適応症を見いだすのが、リパーパシングです。
その探索には、多面的な解析と横断的な調査が要ります。個々の解析はAIが担えるようになりました。しかし探索では、各段階の前提や判断の小さなずれが積み重なり、目的から遠ざかることがあります。
候補の名前だけでは、
次の判断ができない。
02プラットフォーム
RePhaIND® は、ジェクスヴァルが独自に開発したAI創薬プラットフォームです。知識グラフ、リアルワールドデータ、遺伝子発現データを組み合わせ、候補を多層的に評価します。
知識情報
疾患・薬剤・遺伝子の関係を知識グラフとして学習します。Graph Attention Autoencoder(GATE)により、まだ報告されていない関係を探します。
新規性
臨床情報
有害事象自発報告データベース(FAERS)を用いた不均衡解析により、臨床現場のデータから候補を検証します。
堅牢性
フェノーム情報
遺伝子発現データ(LINCS)を用いたパスウェイ解析により、生物学的な妥当性を評価します。
解像度
情報連携
大規模言語モデルを用い、文献や専門データベースの情報を横断的に調べます。
連携
あわせて使う解析
ケモインフォマティクス
化合物の構造から、結合する可能性のあるタンパク質を予測し、新しい適応の手がかりにします。対象は低分子化合物です。結果は仮説の優先順位づけに使い、他の解析と重ねて評価します。
公共発現データ
候補薬の標的が、対象疾患に関わる組織や細胞で発現しているかを、公共の遺伝子発現データで確認します。結果は参考情報として、実験計画の検討に役立てます。
03探索するAI
RePhaIND® と AIエージェントを組み合わせ、候補探索から優先順位づけまでを一つの流れとしてつなぎます。
公開情報だけでは得られない創薬現場の暗黙知を、AIが実行できる手順と、各段階の判定基準として実装しました。解析を任せる段階から、探索工程をAI前提に組み替える「AIネイティブ化」を目指しています。
04研究成果
GATE による候補予測を、リアルワールドデータと遺伝子発現データで多層的に裏づける枠組みを構築しました。東京大学先端科学技術研究センター、近畿大学薬学部との共同研究です。
16
GATE が同定した候補
うち12剤は、COVID-19 またはその症状との関連が既知
4
多層的に評価した薬剤
関連の報告がほとんどない薬剤を、2種類の解析で評価
2
優先候補として提示
シラスタチン、メゲストロール
62.7%
知識グラフに含まれていない承認済み適応症のうち、薬剤4,314の順位で上位100位以内に入った割合
テキスト埋め込み 43.7%node2vec 37.8%上位500位では 80.3%
27,644
知識グラフのノード数
疾患 11,882薬剤 4,314遺伝子 11,448
Pharmaceuticals 2026, 19(10), 1522 Open Access
Multilayered Prioritization of Graph Attention Autoencoder–Derived Drug Repurposing Candidates for COVID-19
doi.org/10.3390/ph19101522本研究の結果は計算科学的な予測に基づく仮説であり、有効性を示すものではありません。今後、実験による検証が必要です。